夜の公園でジャングルジム 前腕を鍛える目的で よじ登ったりぶら下がったり 物理科学の実習だ 月が湿って真夜中を過ぎて 寝静まった住宅街で 息弾ます男・ジャージ・二十五歳に 二階の窓からじいさんが 「 こんばんは 最近は 階段が見つからないから 外に出られないんだ 」 だってさ 劇場版ドラえもん『のび太とアニマルプラネット』 光の階段・星の船・ツキの月・ピンクのもや 俺のばあちゃんもボケ始めた時 丑三つ時に玄関で 「お迎えが来たから外ゆきの靴を探してる」 と云っていた 「 ねえじいさん 階段は 簡単に消えて無くなったり するもんじゃないと思うけどな〜 」 嗚呼! ねえじいさん 今一番 何がしたい? 今流行りの独居老人 少子高齢化の生贄のようで 昼間歩いてる時に家族と一緒に ウロウロしてるの見たことあるよ ボケた爺さん頭の中から家族殺してる 医療制度が整って平均寿命が延びて そしたら余計な金勘定ばっか悲しいね 時代の申し子はもうすぐ死出の旅 この生命を全うします お約束します ねえじいさん
作詞作曲:原田卓馬
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